My Best MANGA

『羊のうた』

面白ければ何でも読む!がモットーで少年誌から青年誌・少女マンガまで比較的広い守備範囲を持つ電卓式。
その20年の人生で読んだ中で最も好きなマンガはと聞かれたらまずこれをあげるでしょう。


っていうか、この作品に限らず冬目景の作品が好きで好きでたまらないんだよね~。

もし誰かが電卓式について語りたいと思ったら冬目景については外せないね。

まぁメジャーではないながらも熱烈な人が多い冬目ファン。ネットとか見てると自分なんてまだまだだなぁと思うけど、自分的には相当好きなもののひとつだよ。

語りだすとあまりに時間掛かるんで小出しに色々書いていくつもり。


とりあえず明日から始まる個展を前に『羊のうた』について。


基本的には和製吸血鬼もの。といってもホラーじゃなくて、血を欲しくなる遺伝的な奇病に掛かった姉弟の物語。

これは、ホントに神懸り的な面白さ!
全7巻なんだけど、完成度の高い映画を観たような気分になれる。


冬目景は未完の作品が異常に多いから、複数巻にまたがって連載した漫画で完結したのはこれだけなんだけど(月曜発売のアフタヌーンで『ハツカネズミの時間』が完結予定)、圧倒的な演出力で描かれてるラストは鳥肌立ちまくったよ。

結局、冬目景の魅力は
1.絵の上手さ
2.演出の上手さ

に帰結すると思う。

美大卒ということで、描こうと思えばもっといくらでも上手く書けるんだろうけど。
1巻の頃はまだ初期の荒々しさがあったけど、連載中に漫画の絵としてどんどん洗練されていった感がある。
あまり画力を強調することなく自然に描かれるキャラがとても素晴らし☆。

主人公の同級生の八重樫葉は自分の漫画の女性キャラランキングで断然1位なくらい好きです。


それに画力にも増して構図や台詞回しといったところに能力の高さが見える。
正直、冬目景のことを天才だ!とは思わないんだよね。
天才というよりは秀才というか。
感性よりも論理というか。
独特の文法みたいなものがあるんだと思う。

読んでると、特徴的だなと思うのがセリフのないコマが多いな、ということ。
それこそが、明るくても暗くても作品に共通する独特の“間”を作っているんじゃないかな。

登場人物も怒鳴ったり叫んだりすることは少ないから静かな感じを受ける。

“吸血鬼もの”であるにも関わらず作中で噛み付くシーンはわずかに2回。その両方とも静かで美しくとても印象的な場面だった。
セリフを多用しない心象描写の巧みさは、ホントに凄い!それにクサいセリフやあざとい演出が少ないからちょったしたセリフや仕草にもメチャメチャ感動するんだよね。


あまり取り上げられているのを見ないけど、間違いなく傑作。是非読んで欲しい漫画だよ。



明日からついに個展が始まる!今年で4回目らしいけど行くのは初めて。超楽しみだぁ!e0128729_0152154.jpg

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by dentaku_no_uta | 2008-02-23 00:10 | マンガ