カテゴリ:マンガ( 24 )

アフタヌーン
既刊1巻


女子柔道モノです。


木村紺というマンガ家、得体が知れない…。

デビュー作は『神戸在住』(アフタヌーン、全10巻)であるが、この作品では引越し先の神戸で大学生活を送る女子学生の生活を、大震災からの復興の様子を絡めて描かれている。

『神戸在住』の大きな特徴として、絵日記のようなシンプルな絵柄(実はかなり技巧的だが)で、等身大の人物の生活を丹念に表現されていることがあげられる。

膨大な数に上る登場人物、ストーリ性が無いようでよく練られた物語…、フィクションであることが信じられないようなリアルな演出が素晴らしい作品である。


…が!


e0128729_2347172.jpg『神戸在住』の連載中に連載が始まった『巨娘』(既刊1巻、11月7日発売のアフタヌーン増刊より復活予定)という作品。

なんとこちらは180センチoverの“巨娘”ジョーさんを主人公にしたギャグマンガ。

スクリーントーンの使用が見られるくらいで絵柄はあまり変わらないが、ぶっ飛んだキャラクターがわんさか出てくるハイなマンガである。



そして

現在連載中の『からん』は学園スポーツモノである。

立体感のある絵柄と動きのあるコマ割に一気に変更。


作風変わりすぎ!


幅広く色んなジャンルのマンガを描く人は結構いるが、ここまで作風が毎回変わるのはもはや異常!
一体、木村紺の核はどこにあるのか。

そして、何より凄いのが、ここまで大幅な作風の転換がありながら『からん』がメチャメチャ面白いことである


今現在、最も熱中している作品の一つ。


連載開始前の導入の部分で既にかなりの数の登場人物が出てきているが、ここら辺に『神戸在住』で培ったキャラの使い方のノウハウが活きてきそうだ。

導入の0章で出てきた人物に未だ10人も本編未登場のキャラクターがいる。(ちなみに0章で登場して、いままで出てきたキャラクターは12人、他主人公である高瀬雅及び九条京のクラスメートが1巻収録分に数名登場…やはり多い)
これから随分物語が進まないと出てこないのではないかと推測される人物も複数名存在し、これからどう進展していくのか気になるところである。


そして何よりも、『からん』の何よりの魅力は木村紺の織り成す天才的なストーリーテリングである。

中学生の44kg以下級で京都2位の実力を持つ高瀬雅は、弱小ながら主将を高校48kg以下級で全国大会優勝候補の大石萌が務めるお嬢様学校・望月女学院に進学する。
クラスメートの小柄な美少女・九条京を初めてみた時に、高瀬は自分と九条が夏に野原で向かい合ってる謎のヴィジョンを観る。
柔道部に参加するにあたって、高瀬は何故か気になる九条と、他二人のクラスメートを勧誘して連れて行くことに。

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常に嫉妬されながら生活してきた過去からなのか、高一にして巧みな世渡りの術を持つ高瀬とどこか不思議な雰囲気を持つ小柄な少女、九条。

まだ部活に入り始めたばかりで物語の序盤も序盤の場面であるにも関わらず、軽快な台詞回しと巧みな感情表現で、読者(というか私)をぐいぐいと引き込んでいく。


雑誌を買って読むことの楽しみを久々思い出した。
コロコロを買っていた小学生の頃のように、毎月『からん』の続きが気になってしょうがない。

あぁ木村紺は天才なんだなぁとぼんやり思う今日この頃である。

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by dentaku_no_uta | 2008-11-02 02:27 | マンガ

『ネムルバカ』

石黒正数のサイン会行ってきたぞ~!

今までイベントごとに参加することは滅多に無かったんだけど、ある日突然好きな漫画家のサイン会に行かないことは猛烈に損だと気づく。
そんな折に石黒正数のサイン会の告知をHPで発見。

好きな漫画は数多あれど、『それでも町は廻っている』は相当好きな漫画であり、無事予約が取れたときは小躍りするほど嬉しかった。

で、今日。
元来あがり症なもので、自分の順番が近づいてくると緊張して手から汗が止まらない。
しかもてっきりタイトルのカラーページのところにサインしていただくだけだと思い込み、表紙の裏のところにイラストを入れてもらえるなど想定していなかったため、表紙を劣化防止用のカバーで思いっきり固定するという大ミスをしでかす。(結局最終ページの空白のところにイラストをいれてもらう)
っていうか今にして思えば帽子被ったままだったし。
なんかホントすいませんな感じではあったけど、とにかく無事石黒正数先生に会えて良かったよ。
春休みは冬目景先生のサイン本を買ったり、桐幡歩先生から返事をいただいたり、今敏監督にサインをもらったりと漫画・アニメに関する腰が抜けそうなほど嬉しいイベントが続いたけど、石黒先生のサイン会で締めくくられたのは最高だよ☆。


して今日のサイン会の対象だった『ネムルバカ』について。

『ネムルバカ』は大学の寮で二人で暮らす先輩・鯨井ルカと後輩・入巣柚実の“青春”を描く作品で、COMICリュウで連載。全1巻。

おそらくネタばれすると思います。未読の方はお気をつけください。

『それ町』に比べてかなりシリアスな仕上がりになってると思う。
最初のころは、『それ町』テイストの日常コメディーだったんだけど、風向きが変わり始めたのが第5話「チテイジン」。
この話もまだ笑いの要素も入っているけど、将来とか生きる目標といった漠然とした不安が目に見えて現れてくる。

「やりたいことのある人とやりたいことがない人の間に、何かしたいけど何が出来るのか分からない人ってカテゴリーがあって 8割方そこに属してると思うんだがね」
入巣の同級生のセリフより。
思いっきり大学生の自分としては、かなりきついセリフだ。
果たして自分はやりたいことをやっているのか?目標に向かって進んでいるのか?
思い返せば小学生の時は「漫画家になる!」と真剣に思っていた。まぁ路線変更を繰り返して今に至るわけだけど、将来のことはあまり考えたいものじゃないね。


6話で音楽で生きていこうとしていた鯨井が突然成功の道を歩み始めていくが、それは本来望んでいた形ではなかった。そして最終話ー。

6話のタイトル「ジンゾウニンゲン」=人造人間。目標に向かって生きていた鯨井に対してあまりにも悲しい肩書きだと思う。

やっぱりネタばれするわ。

最後ライブの会場から鯨井は脱走を遂げる。

自分が石黒作品が良いなぁと思うのは、演出の面で相当あの手この手を駆使しているところなんだよね。
脱走する直前、入巣には鯨井が自分に何かを言ったように見えたんだけど、何を語ったかは劇中明らかにされないんだよね。
答えはタイトルに。最終話「ゲンキデネ」=元気でね。

脱走後の次のページでは場面変わった寮の部屋に。そこでは第1話で部屋なされた入巣と鯨井の会話が再度なされているわけですよ。
ここで読者は「あぁ鯨井は帰ってきたんだ」と思うわけだけど、実はそれは“先輩”になった入巣と同室になった後輩の間でなされた会話だったという裏切りに会うことになる。


しかも読み返すと、第1話のオープニングの時点で、鯨井の失踪は予告されてるんだよね。第1話が鯨井が家出をして即見つかるという話だったから完璧騙されてたけど、あれは最終話につながってたんだねぇ。



物語の中で一番印象的だったのが鯨井が、“壁”の横のドアをくぐって反対側に抜けっていった場面。
この“壁”は心象として出てくるもので、成功を得るために、ぶつかった壁を打ち破ろうと必死になっていた象徴だった。しかし全ての努力を否定するようなドアを抜けて鯨井は反対側へと行ってしまう。
なんて切ない場面だろう!


今月号のリュウで番外編が掲載。
またしても作者に騙された。後日談だと思ってたのに!
2年前の鯨井は、モデルとなっている『それ町』の紺双葉とほぼ同じ。やっぱり髪の毛短いほうが可愛いと思うんですが、どうでしょう?

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by dentaku_no_uta | 2008-03-23 22:48 | マンガ

『それでも町は廻っている』(4)

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これまた大好きなマンガについて。

通称『それ町』はヤングキングアワーズで連載中の石黒正数の作品。19日に4巻が発売された。

流行に乗って突如メイド喫茶になった喫茶店「シーサイド」でバイトする嵐山歩鳥と町の人々や学校の友人たちの日常を描くコメディー。

絵的にも内容的にも極めて明快で、誰でも楽しめるマンガだと思う。

ただ作品自体には明確なテーマがあり、各巻のあとがきで作者の短い解説がついている。
ちなみに4巻のテーマは「日常を保つ」。

そもそも作品のタイトルは2巻に収録された連作から来てるもののはずだけど、その内容が車に轢かれて歩鳥が死後の世界へ行ってしまうというもの(結局は生き返るが)。
それでも町は廻っている
決して単純なコメディーじゃないんだよね。

かといって複雑かつ重たい話では全くもって無いんだけど。

このマンガを「深い」というのは安直すぎる気が。

総合文芸誌ダ・ヴィンチに『よつばと!』を読んで泣く人がいるとか書いてあったはずだけど、その感覚に近いものがあるんだと思う。


まぁ4巻収録の「一パイのミシンそば」とかは分かりやすく泣ける話なんだけど、それだけじゃなくて。
例えば2巻の「ナイトウォーカー」は夜の町を歩鳥が弟・タケルと徘徊するだけの話。ただその姉弟の仲の良さみたいなモノが、何かジンワリと来るんだよね。
なんだろう?過ぎ去った日々みたいな?いや違うか。

文化庁メディア芸術祭の推薦作品としてインタビューで石黒氏は「何度でも読めるように意識的に嫌な人間を描かないようにしている」と語っている。
うん、確かになかなかに気持ちの良い作品だと思う。


作中に張り巡らされた小ネタも魅力の一つ。小物や人物に色々と遊びの要素が入っているのが面白い☆。

e0128729_0484468.jpgちなみに同時に徳間書店から『ネムルバカ』が同時発売。こちらは『それ町』とは違ってコメディー要素がかなり抑えられた作品。
どこに向かうか分からない不安の中に暮らす大学生の先輩・後輩のお話。
この二人は『それ町』のキャラの紺双葉と歩鳥と姿が似ていてちょっとしたパラレルワールドが構成されている。(ついでに後輩の名前はイリス ユミでアラシヤマを一音づつずらしたもの)
こちらもおススメ☆。

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by dentaku_no_uta | 2008-03-20 00:44 | マンガ

『ももんち』

今日3度目の更新。

今日発売のスピリッツにようやく載ったね、第2話。次回は冬ですと言われて7ヶ月。冬終わっちゃったけど、無事続きが読めました。
ホントに冬目景のマンガが好きで好きでたまらない。続きが読めるだけでテンションが馬鹿高くなる。

『ももんち』は冬目景の中でも異色作っていうか、新しいジャンルに挑戦している作品ってコトになると思う。
まぁ中身的には『イエスタデイをうたって』に通じる白タイプの冬目作品なんだけど、今までになかったのが主人公が女の子ってことである。
さらに言えば、ここまでポ~としてて可愛らしい女の子は今までの作品にはあまりいなかった。いつもは活発だったり、きついところのある人が多かったから。
『羊のうた』の八重樫さんを明るくしたような感じかな、見た目的にも。結構少女マンガっぽい。


今回のところで、『イエうた』との関係性がかなり明確になった。
もともと主人公・桃寧が通う予備校が浪君が通う予備校と同じなのは分かってたんだけど、桃寧の友人の夏樹が『イエうた』5巻に出てきた夏樹と同一人物なのかまでは明らかにされてなかった。
今回、夏樹の彼氏が出てきたことではっきりした。同一人物だよ、間違いなく。
『イエうた』だとわかんなかったけど、5巻の夏樹のエピソード時、夏樹は高一だったことも明らかになって時系列も明瞭に。

『ももんち』の話は『イエうた』の5巻からは3年後。『羊のうた』の一連の出来事の4年後を舞台にしている。
ってことで、ハルちゃんはおそらく24歳、一砂や八重樫さんはおそらく20歳になっていると予想される。(木ノ下楼子を基準に測定。一砂は楼子の2歳年下、ハルは2歳年上、そして夏樹は3歳年下にあたるはず。それを基に夏樹が浪人していることから計算。この時、『イエうた』や『羊のうた』の面々がどうなってるのか、かなり気になる!)

気の弱そうだった夏樹は出来る女タイプの方に変身。彼氏とは別れてしまいました。『イエうた』の5巻がもの凄く切ない話になってしまった…。

っていうか、ハルちゃんがコーヒーの出前を届けに来るっていう場面は出てこないかなぁ!
まぁ『イエうた』で一度も木ノ下弟出てこないし、多分ないんだろうなぁ。


次回は初夏の予定だそうな。予定通り行くかは未定だけど、激しく続きが読めることを希望。

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by dentaku_no_uta | 2008-03-18 00:35 | マンガ

『Evil Heart』

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武富智というマンガ家をご存知でしょうか。
調べ物に使いまくってるWikipediaで検索しても掲載されてないんで、おそらく相当マイナーなマンガ家であるようだ。

ヤングジャンプ+増刊号を活躍の場としていて、「甘酸っぱい」ないし「切ない」作品が多い。
今回は、良作を描いても知名度がイマイチ上がっていかない武富智の作品のひとつについて。


『Evil Heart』はかなりレアな本格合気道マンガです。そして、おそらく そうであるがゆえに雑誌連載は打ち切られたと考えられる。
3巻「心編」までヤングジャンプでの連載を終了。その後「気編」が書き下ろしで出版、HPによると現在「完結編」を製作中らしい。
ジャンルがマイナー過ぎたねぇ。


だいたいのあらすじを入れとくと、
兄の家庭内暴力から家族を守るために力を欲する中1のウメが、カナダ人教師ダニエルを通じて合気道と出会い成長していく物語といったところかな。

おそらく合気道の精神性をここまで見事に描くマンガはこれまでなかったと思うし、これからも出ないんじゃないだろうか。
そもそも合気道(流派は合気会)には試合すらないわけで、それを舞台に物語を作るのもなかなか難しいはず。
かといって『ホーリーランド』のような格闘系のマンガに合気道を持ち込むのも、あまりしっくりいかないし、現実性もない。

その点『Evil Heart』は個人の成長に合気道の理想を重ねていくことで上手くドラマが構築されている。


これ読んで初めてマンガでマジ泣きしたよ。
めっちゃ面白いよ!マニアックなもの好きな人ならかなりツボにくると思う!

特に「スーパー合気道ガール」鶴が出てきた心編とダニエル先生の過去が明かされる気編は凄く良い!
ストーリーテラーとしての武富智の実力がいかんともなく発揮されている傑作。

実は電卓式、合気道歴20ヶ月で現在2級の合気道青年です。
まぁこのマンガ買ったのが合気道始めた後なんで、「『Evil Heart』読んで合気道始めました!」ってワケじゃないんだけど、はまるきっかけにはなっていると思う。

実際のところ、作中いくつか合気道やってないとキャラの動きや稽古法に伝わりにくいところもあるとは思うけど…。
合気道の理想だけじゃなくて現実もキチンと描かれているし、知らない人にも読んでもらいたいなぁ。

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by dentaku_no_uta | 2008-03-13 00:41 | マンガ

『いつもポケットにショパン』
昨年『天然コケッコー』が映画化されたくらもちふさこの代表作のひとつ。1980年から1981年まで別冊マーガレットで連載。

タイトルから分かるとおりピアノの漫画です。ピアノを通じて成長していく麻子と季晋を中心とした青春群像劇。


まぁね、もう既に30年近く昔の漫画だから当然、当時のトレンドは廃れてるし(ローラースケートとか)、絵も古くさくはなっちゃいるけど、物語は普遍性があって普通に面白かった。

「音が聞こえてくるような演奏シーン」と評されてるのをどっかで読んだけど、ぶっちゃけて言えばクラシックは比較的好んで聞くほうだけどピアノとか触ったことすらもほぼ無いんで、演奏がリアルに描かれているのかどうかの判断は自分じゃつかないっす。
『のだめ』読んでも『神童』読んでも演奏シーンはかっこいいなぁと思っちゃうし。

もしかしたら剣道部の人が大河の『新撰組』の剣道シーンを観た時のような、あるいはバスケ部の人が『I’ll』の試合のシーンを読んだ時のような切なさをピアノやってる人が読んだら感じるのかも?

ただあまりモノローグを乱発しないで表情と指先のアップを上手く使った演奏の描き方は凄い。

『神童』は文章の使い方上手いなぁと思ったけど、こちらはコマ割とか構図で魅せるところが強いように思われ。


物語は何と言うか「月9のドラマ」っぽい感じと言えば雰囲気は伝わるだろうか?
コンパクトにまとまっていて、トレンディーなラブストーリーなんだよね。
全体的に嫌味がない。
嫌な感じの人もいるし、恋のライバルもいるけど全ては物語が進むにつれて綺麗に収斂していくんで、とても爽やかな読後感。

まさに王道の少女マンガ!
ただ当時の少女マンガは夢物語がほとんどで等身大の少女を描く作品は少なかったということ、またヒーローがミュージシャンと設定された始めての漫画であるということ(あくまでWikipediaの情報です、悪しからず)を考えると、今に残した影響は絶大。

そして、いまだに作者はバリバリの一線で活躍中ということで。巨匠ですね、くらもちふさこ氏。

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by dentaku_no_uta | 2008-03-11 22:38 | マンガ

3月5日発売の最新刊、今日買ってきました。


やっぱいいなぁ。
前巻までの雰囲気はしっかり守られてる。

5巻になって藤原夫妻の夫のほう滋さんが初登場。特に変わったところのない塔子さんとお似合いのおじさんだったな。
今まで旦那さんが出てこないことを不思議に思ってたけど、その謎は今巻でより深まったよ。
何故引っ張る必要があったんでしょう?f(^_^;)

そして5巻にて初めてメインキャラになりそうな女の子が登場!
徐々に妖だけじゃなくて人との交流を深めていく夏目の交流関係でいまだに空席だった女の子の枠がようやく埋まりそうな感じ?

結構楽しみにしてたんだよね。異性との関わりが夏目をどう変えていくんだろう。

女の子の名前は「多軌透」。基本的には妖は見えないけど、魔方陣みたいなものを描くことで妖を見ることが出来る。
自らにかけられた呪いを解くために夏目やニャンコ先生と奮闘していく。


これで妖と関りのあるキャラクターは田沼、名取、多岐と徐々に増えてきたことで、夏目の孤独は薄れてきた感が出てきた。
成長が目に見えてることでマンネリ化は結構防がれてるね。



とうとうアニメ化するらしい。
この漫画の絵は線が淡いし、そのままアニメ化できるようなタッチじゃないからおそらく絵に結構変化が出そうで若干切ない気分。
まぁ監督は『地獄少女』の大森貴弘ってことで、そこそこ楽しみではあるんだけどさ。

アニメ化記念でサイン会もあるそうですね。
予約は間に合わなかったんで行かないけど。っていうか間に合ったとしても流石に少女マンガの作者のサイン会で野郎一人で行く勇気があったかどうかは微妙だけど。
…いや、行ったか笑。

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by dentaku_no_uta | 2008-03-07 23:53 | マンガ

今日発売のアフタヌーンで『ハツカネズミの時間』最終回を迎えた。
作品全般に関してはまた単行本が出てから書くとして、今回は最終回について。

普通にネタバレを含みます。ご注意を。


まずは、終わったか~、て感じ。
っていうのも未完の作品が異常に多いことで冬目景氏は有名なのだから。。

何ってたって『ハツカネズミの時間』が完結しても
『イエスタデイをうたって』(ビジネスジャンプ)
『黒鉄』(モーニング)
『ACONY』(アフタヌーン)
『LUNO』(少年ガンガン)
『幻影博覧会』(バーズ)
『ももんち』(スピリッツ)
の5作品が未完のまま一時休止ないし何年単位で停止中という状態。

デビューから15年くらいは経ってるはずなのに複数巻にまたがって連載して完結したのは『羊のうた』のみという徹底ぶり。
ちなみに遅筆と言われることもあるけど、それは正確じゃないよ。基本的にどれかの雑誌に毎月作品は掲載されているからね。連載がばらけるから単行本の出版に時間がかかるだけ。

だから完結しただけで既に驚き。


さて、最終回の中身について。
一応伏線の回収は終わったと見て問題ないと思う。

学校の閉鎖が決定して、槙は桐子と暮らした町に一人で戻ってきた。
桐子が働いていた店でバイトをして生活していた槙のもとに自殺騒動を起こしていた棗が訪ねてくる。全てを思い出した棗に槙は棗と分かれてからのことを語る。
回想の最後、椋と茗は他校への進学を決めたことが明かされる。
作られた日常を懐かしいと思いながらも、二人は「現実」を生きていく。

そして一人で住む部屋に帰ってきた槙は桐子との別れを思い出す。
桐子は梛と残された時間を過ごす道を選んだ。12年前の桐子のように槙は一緒に行こうと誘うが、桐子の心は変わらない。桐子は梛の「家族」として傍らにいることを決心していた。
さよならは言わずに槙と桐子は別れた。
再び一人の部屋。するとノックが…。
扉を開くと、そこには桐子ではなくすっかり打ち解けた金井と三夜が遊びに来ていた。(了)


まぁざっとこんな感じ。
なかなか良い終わり方だったけど、果たして作者の予定通りだったのかは不明。
先々月号は普通に掲載して、休載だった先月号に突然最終回の予告が出たのがまずひっかかるんだよ。
打ち切られるほど人気もなくはなかったはずだし、打ち切りではないと思う。
ただ先々月号の終わり方だと最終話は近いかな、とは感じたけど、まさか次で終わらせるとは思わなんだ。
正直、棗や木綿子のエピソードにもうちょっと時間使って欲しいと思うところもあるし。
まぁでもさすがに桐子と槙の別れのところは上手い。
グダグタ続けるよりは一気に飛ばした方が面白い。思えば『羊のうた』も最終回で結構とばしたよね。ちょうどあんな感じ。



桐子と槙は再会することはあるのかなぁ。さよならは言わなかったけど、もう会うことはないんじゃないだろうか。
もし最後のコマが部屋がノックされたところで終わってたら、再会を期待できたのに!
普通に開けると、金井と三夜。明るい雰囲気で終わってるけど、ちょっと寂しい。周りに適合して、色んなことを経験するうちに槙にとって学園も桐子も遠い思い出になってしまいそうで。

伏線は回収したけど、全てのキャラクターのそれからの明確な未来を作者は提示しなかった。
もしかしたら梛は桐子のために闘病生活に入るかもしれない。そうすれば奇跡だって起きるのかもしれない。
全ては読者の想像に任せられたんだねぇ。

なかなか余韻のあるラストだった。


不満は、『ACONY』の連載再開を匂わせただけで、具体的な予定を出してくれなかったこと。
今年中に1巻出ると良いんだけど~。

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by dentaku_no_uta | 2008-02-26 00:22 | マンガ

今日から開催された冬目景の個展に行ってきた。

初日は発売されるサイン本等のグッズのこともあり、結構並ぶという情報を聞いてたから1時間も前に会場に着いたにもかかわらず、既に18人も前に並んでた…。恐るべし冬目ファン!


11時の開場と同時に順次グッズ売場へ。
押し合いになりながらサイン本を確保。
『イエスタデイをうたって』(1)、『羊のうた』(7)、『幻影博覧会』(1)、『文車館来訪記』のサイン本とサイン入りのポストカードをゲット!念願だった冬目先生のサインをついに手に入れられたよ。

興奮しまくりで展示されている絵を鑑賞。
今更こんなことを言うこと自体が失礼な気がするけど
絵、上手いな!

各作品の原画が展示されてたんだけど、一番好きだったのは『ACONY』の絵だったなぁ。
『ACONY』の絵は販売もされてたんだけど、さすがに1万オーバーは手が出ませんでした。

あぁ早く働きたい!


あと、朗報!
ついに『ACONY』連載再開らしいよ!単行本の1巻すら出ることなく休載の続いた作品が『ハツカネズミの時間』の完結により再開されるみたい。詳しくは月曜発売のアフタヌーンに載るらしいからまた書きます。
さらにさらに『イエスタデイをうたって』が4月から連載再開!『幻影博覧会』が1シリーズ終わったからそろそろじゃないかと思ってたんだけど嬉しいね!



冬目先生の魅力満載の個展、青山のGoFaにて1ヶ月間。まだ冬目作品読んだことない人でも楽しめると思うんで、行ってみてください。場所は狭いけど、最高だったよ!

冬目先生の作品を色んな人に読んでもらいたいと思う反面、馬鹿売れしてドラマ化されたり、個展に異常に人が詰め掛けたりするともの凄い寂しい気持ちになるんだろうな。
そういうこと思う人って多いんだろうか…?

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by dentaku_no_uta | 2008-02-24 01:26 | マンガ

『羊のうた』

面白ければ何でも読む!がモットーで少年誌から青年誌・少女マンガまで比較的広い守備範囲を持つ電卓式。
その20年の人生で読んだ中で最も好きなマンガはと聞かれたらまずこれをあげるでしょう。


っていうか、この作品に限らず冬目景の作品が好きで好きでたまらないんだよね~。

もし誰かが電卓式について語りたいと思ったら冬目景については外せないね。

まぁメジャーではないながらも熱烈な人が多い冬目ファン。ネットとか見てると自分なんてまだまだだなぁと思うけど、自分的には相当好きなもののひとつだよ。

語りだすとあまりに時間掛かるんで小出しに色々書いていくつもり。


とりあえず明日から始まる個展を前に『羊のうた』について。


基本的には和製吸血鬼もの。といってもホラーじゃなくて、血を欲しくなる遺伝的な奇病に掛かった姉弟の物語。

これは、ホントに神懸り的な面白さ!
全7巻なんだけど、完成度の高い映画を観たような気分になれる。


冬目景は未完の作品が異常に多いから、複数巻にまたがって連載した漫画で完結したのはこれだけなんだけど(月曜発売のアフタヌーンで『ハツカネズミの時間』が完結予定)、圧倒的な演出力で描かれてるラストは鳥肌立ちまくったよ。

結局、冬目景の魅力は
1.絵の上手さ
2.演出の上手さ

に帰結すると思う。

美大卒ということで、描こうと思えばもっといくらでも上手く書けるんだろうけど。
1巻の頃はまだ初期の荒々しさがあったけど、連載中に漫画の絵としてどんどん洗練されていった感がある。
あまり画力を強調することなく自然に描かれるキャラがとても素晴らし☆。

主人公の同級生の八重樫葉は自分の漫画の女性キャラランキングで断然1位なくらい好きです。


それに画力にも増して構図や台詞回しといったところに能力の高さが見える。
正直、冬目景のことを天才だ!とは思わないんだよね。
天才というよりは秀才というか。
感性よりも論理というか。
独特の文法みたいなものがあるんだと思う。

読んでると、特徴的だなと思うのがセリフのないコマが多いな、ということ。
それこそが、明るくても暗くても作品に共通する独特の“間”を作っているんじゃないかな。

登場人物も怒鳴ったり叫んだりすることは少ないから静かな感じを受ける。

“吸血鬼もの”であるにも関わらず作中で噛み付くシーンはわずかに2回。その両方とも静かで美しくとても印象的な場面だった。
セリフを多用しない心象描写の巧みさは、ホントに凄い!それにクサいセリフやあざとい演出が少ないからちょったしたセリフや仕草にもメチャメチャ感動するんだよね。


あまり取り上げられているのを見ないけど、間違いなく傑作。是非読んで欲しい漫画だよ。



明日からついに個展が始まる!今年で4回目らしいけど行くのは初めて。超楽しみだぁ!e0128729_0152154.jpg

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by dentaku_no_uta | 2008-02-23 00:10 | マンガ