カテゴリ:マンガ( 24 )

せっかくなんで前回の桐幡歩に続けて、最近個人的に注目なマンガ家さんいついて。

ホコというマンガ家の知名度は、おそらく現時点ではかなり低いと思われる。


まぁデータがないから詳細は分からないけど、確認できたのはコミックバーズに3回読みきりが掲載されたということだけ。
ということは、コミックバーズを買ってる人しか多分知らないでしょう。


簡単に作風を説明するなら
独特なタッチでベタベタなヒューマンドラマの短編を描くマンガ家
って感じかな。


残念なことに第1回目の掲載は読めなかったんだけど、第2回の『故郷』と第3回の『いつか』ともになかなかの佳作。
若々しさがないのが魅力なんだよね笑。

『故郷』は亡くなった高校時代好きだった女性の葬式で約20年ぶりに故郷に帰った男が、彼女の思い出を通して嫌いだった故郷に前向きな気持ちを抱くというお話。
『いつか』は結婚に踏み切れない男が、5年ぶりに学生時代の友人たちと会い、家族や幸せについて考えていくお話。

『故郷』が16ページ、『いつか』が24ページしかない短編ながら、情報の与え方が上手で、ひとつのドラマがしっかりと出来ていると思う。

読むと心温まるよ~。
展開としてはベッタベッタだけど、マンガでこれをやる人って案外少ないような気がする。

柔らか味のある太い線で描かれる人物も含めて、とても優しいマンガを描く人だよ。


これから長期連載を持つ予定があるのかどうかは分からないけど、とりあえず作品集の発売希望!

多分大ヒットにはならないだろうけど、固定ファンは結構出来るんじゃないかなぁ。

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by dentaku_no_uta | 2008-02-21 00:31 | マンガ

『夏目友人帳』

野郎のクセに少女マンガが好きで、ごくごく普通に本屋に行くと少女マンガのコーナーに足を運ぶ習慣がある。
友人は店員の眼が気になると言ってたけど、そこら辺はやっぱり慣れてくもんだよ。

先月、中野のまんだらけに物色しに行ったときに、少女マンガの一押しのコーナーに置いてあったシリーズが気になって、一巻を買うとこれがなかなかオレ好みのマンガではまる!

それが緑川ゆきが描く妖怪マンガ『夏目友人帳』。

ただし妖怪マンガといっても水木しげる先生的な本格派じゃなくて、基本的にオリジナルの妖怪が出てくるのが特徴的。
1話完結で夏目少年と妖の出会いと別れが毎回描かれるお話。

現在4巻まで出てるんだけど、第1話以降変わらず毎回同じモノローグで始まるパターンを貫いてるから一応どこからでも読めるよ。

モノローグで説明されるのは
1.昔から人に見えない変なものが見えたこと
2.身寄りなく疎まれて、たらい回しにされていたが心優しい藤原夫妻に引き取られたこと
3.妖が見えることは人には秘密なこと
4.ニャンコ先生は招き猫と同化しているから他人にも見えるため、飼い猫としてともに暮らす自称用心棒の妖怪であること
5.若くして死んだ祖母のレイコも妖怪が見えたこと
6.強力な妖力を持つレイコは出会った妖怪に片っ端から勝負を挑み、いびり負かして子分になるよう証として紙に名を書かせ集めていたこと
7.その「友人帳」を持つものに名を呼ばれると妖怪は決して逆らえないこと
8.「友人帳」を遺品として受け継いだ夏目貴志は妖怪に名を返していってること
以上。
これで話の基本設定は全部押さえられる。


人が見えないモノを見える孤独から人と関わらずに生きてきた夏目は、「友人帳」を通して同じ孤独を生きていた祖母を知り、藤原夫妻(特に塔子さん)を通して人の温かさを知り、ニャンコ先生との出会いをきっかけに嫌っていた妖怪の優しさを知り、徐々に周囲に心を開いていく様子が、まず温かい展開。

各話妖怪と知り合っては別れていくんだけど、妖怪の去り際がもの凄い感傷的で毎回結構泣ける!
良いなぁと思うのは、夏目がワザとらしく号泣したりすることはなくて、いつもポーカーフェイス。
にゃんこ先生に語るセリフとか心象表現がじんわりくるんだよね~。


まぁキャラクターに表情が少ないような気がするけど、名前返すところとか妖怪が消えるところの演出は上手い!


そろそろ5巻が出るはず。話も少しづつ動き始めて来た感があるし、楽しみだなぁ。



あと、どうしても「お前を食うのは自分だ」って良いながら近くにいるニャンコ先生って『うしおととら』のとらと被るんだよね(笑)。

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by dentaku_no_uta | 2008-02-15 00:54 | マンガ

『BLOW UP!』
細野不二彦。1988~89年掲載。全2巻。

プロのジャズ・ミュージシャンを目指して大学を辞めた菊池青年が下積み時代を終えるところまでを描く作品。
読みたい読みたいと思いながら代表作『ギャラリー・フェイク』も読んだことない細野不二彦作品、昔の比較的短い作品を選んで読んでみた。

いやぁ良かったよ。良い漫画だった!

自分はジャズに興味があるけど、知識はゼロだから、ジャズ・バーで話題に上るミュージシャンの名前も作中で使われる曲も何にも分からなかったけど、やっぱりドラマ部分がしっかりしてるからはまり込めた!

物語は基本的に1話完結式で、菊池が色んな人と知り合って、色んな仕事をして才能を開花させていくまでを描くんだけど、
その知り合う人は大物ミュージシャンだったり、売れないミュージシャンだったり、アイドルだったり、果てはヤクザまで。

みんな大なり小なり影響を与えていくんだよね。

特にバイト仲間の冴えない小田さんが凄く良かった。
お金を貯めてばっかりで、馬鹿にされている小田さん。実は陰でメチャメチャ努力していて、貯めたお金で本場ニューヨークに単身旅立っていく。

「もしかすると実際に夢を生きているヤツほど 夢を語らないものなのかも…な…」
小田さんのニューヨーク行きに関して、上司が菊池に言ったセリフより。

大きいコト言う人ほど口先だけだったりするんだよね。自分も気をつけなければ…。


華やかさは全然ないけど、愚直なまでに自分の決めた道を進んでいく菊池。
最初は緊張して失敗をしていた彼が、仲間とともに堂々と大観衆見守るステージに立つ姿は感動的だよ。
「自分の生まれた場所より、一歩でも遠くへ!」

ジャズを聴いてみたくなると同時に、自分のいるところで努力しようと思える漫画だと思う。

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by dentaku_no_uta | 2008-02-07 02:12 | マンガ

初のブログです。

記念すべき第1回は『ポーの一族』

『ポーの一族』は1972年から1976年に連載された少女マンガ界の巨匠・萩尾望都(はぎおもと)の代表作。
図書館で借りて読んだんだけど、めっちゃ面白かったよ。

どんな内容かというと、要はバンパネラ(ヴァンパイア=吸血鬼)の少年エドガーのお話。

少年といっても、見た目が少年なだけで実年齢は200歳以上!
物語は、エドガーとエドガーによって吸血鬼になったアランが時を越えて様々な人々と関っていく形で展開されていくんだけど、
ポイントは“時を越えて”というところ。
1757年に吸血鬼になったエドガーが1976年までの激動の時代を少年のままの姿で生きていく悲哀が最大の魅力。

しかも、時系列が崩された構成なうえに、話によってはエドガーと関った人が後々に不思議な思い出として語る展開になっているからエドガーの存在自体がかなり幻想的なものとして描かれているのも面白い。

200年を超えて全てがひとつにまとまっていくラストは圧巻!!


一番印象的な場面はタイトルと同じ『ポーの一族』で最愛の妹・メリーベルが撃たれて消滅しちゃうところかな。
あそこからエドガーの永遠に続く孤独が始まるわけで、物語の始まりとも言うべきところじゃないだろうか。


ちなみに1976年というのは最終話が掲載された年なわけで、読者と同じ時代をエドガーも生きていることを示して終わりってことだよね。
もはや30年もたってるから気づかなかったけど、この手の演出は個人的にはかなり好きです。


図書館には萩尾望都全集がそろっているみたいだった。嬉しい限り☆。

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by dentaku_no_uta | 2008-02-02 01:13 | マンガ