カテゴリ:映画( 13 )

岩井俊二監督作品
1998年
主演;松たか子


あまり人に堂々と言えないような理由から、北海道は旭川から東京の大学へと進学した女性の期待と不安の日々を描く作品で、70分弱とごくごく短い映画である。

岩井監督作品は『花とアリス』と『リリイ・シュシュのすべて』の二つしか観たことないから、あまり詳しいわけではないのだけども、その画面の美しさが凄く良いなぁと思っていた。
『四月物語』でも画面の美しさは流石なもので、オープニングからしばらく続く桜吹雪の美しさは、日本人なら見とれてしまうこと請け合いである。

話としては、本当にアップダウンのない話であり、ハリウッド映画のようなエンターテイメントを求めて映画を観たら、メチャメチャ退屈すると思う。

ただ、主人公が大学に入学したばかりで、右も左も分からないままに馴染もうと試行錯誤する様に感情移入できる人は好きな映画だろうなぁ。


何より、引っ込み思案で、おどおどしながら「性格は明るい方だと思います」と自己紹介する主人公・楡野を演じる松たか子が素晴らしい。
ちょっとした仕草や表情に色々な感情が観られて、もううっとりしてしまうね(笑。

『花とアリス』の蒼井優の魅力も心を奪ってやまないものがあったけど、こういう演技を引き出すのも監督の力量なのだろう。

ラストも綺麗な終わり方で、そこはかとなくホッと落ち着く映画だった。やっぱり自分は岩井監督が好きなような気がする。色々観てみよう。

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by dentaku_no_uta | 2009-01-28 23:50 | 映画

何故、今になって黒澤明なのか。
先月までなら没後10年で黒澤特集をテレビでやったりしていたのに。完璧に時期を外した感が否めないが、黒澤明監督について。

ここんとこ、漫画とかそっち系のものしか書いてなかったから、たまには映画についても書いてみようかなと、誰もみてないのに。


黒澤明監督は、いわずと知れた世界的な映画界の大巨匠である。
代表作の一つ『七人の侍』は誰しも聞いたことがあるだろうし、最近は『椿三十郎』や『隠し砦の三悪人』がリメイクされたりもしている。

しかしながら、映画が大好きな人を除くと、実際に黒澤明監督の作品を観たことあるという人は意外に少ないのが実情であろう。
事実、大学に通っていて2年半、黒澤映画が好きという友人とは未だ知り合っていない。ここには私に友人が少ないからという理由を頭から控除していただきたい。

これは映画に限らないけど、名作・傑作といわれるものが、初心者にはその良さが分からないということは良くあることである。
が、黒澤映画は私のような、専門的な知識が皆無の人間であっても、引き込まれ、感情を揺さぶられる作品がほとんどであった。

そんなわけで、まだまだ初級の私が観た中で、絶対的におススメの作品をいくつかあげたいと思いやす。


ただし、『七人の侍』は外す。メジャー過ぎて面白くないではないか!


まずは1960年公開の『悪い奴ほどよく眠る』

権力者に父を殺された青年の壮絶な復讐劇!
汚職まみれの公団の副総裁の娘の結婚式に、公団を模ったケーキに、罪を被らされて自殺した社員が飛び降り自殺をした階の窓に赤い薔薇が差されたものが、差出人不明で届けられるオープニングの時点で心奪われる。
主人公の西に感情が入りすぎて、かなりやばい状態で観ていた。

どうなんの?どうなんの?
と食い入るように見つめたままラストを迎えた後の虚脱感。

黒澤映画は時代劇のイメージが強いけど、社会派の作品も凄い。この映画が一番好きだなぁ。


つぎに、黒澤明最後の時代劇『乱』
1985年公開。シェイクスピアの『リア王』の舞台を戦国時代に移した翻案である。

戦国武将を演じる仲代達也の迫力が半端無い。
家督を巡る息子達の血みどろの争いに絶望していく武将の話といえばいいのだろうか。黒澤監督が「ライフワーク」とも言った超大作で、その迫力、映像美は昨今の邦画ではありえないスケールである。


こちらも、シェイクスピアの作品が原作、『蜘蛛巣城』
『マクベス』の翻訳モノ。ほぼ完璧な翻訳らしい。

物の怪に惑わされ、支配者へ道を登っていってしまった男の悲劇。

「そっち行っちゃ駄目だ~!」とテレビに向かって叫びたくなる作品だった。悪い妻も調子乗って男をどんどんそそのかしてるのみると腹がたってしょうがなかった。その妻が発狂する強烈なインパクトのシーンや、追いつめられた三船敏郎演じる武将に次々と矢が放たれる(なんとホンモノの弓矢使用)クライマックス等名場面多し。


ラスト、これも翻案『どん底』
原作はゴーリキーの同名作。

カメラをいっぱい使って、一発で撮影する方法で撮られたそうな。

超貧乏な長屋で暮らす人々の群像劇。一言で言えば、「救いが無い、観てられない」。黒澤映画には、結構悪女が出てくるけど、この作品に出てくるお杉もかなり強力な人間。鳥肌たつ。

貧乏長屋に暮らす人々はどん底から抜け出せるのか?答えは“なし”。彼らはどうなったのだろうか…。


他にも色々あるけど、ざっとこんなところで。
何といっても、練りに練られた完璧な筋立て、迫力、映像美。巨匠はやっぱり凄いです。

黒澤作品を観ていくと、絶対三船敏郎にはまる。カッコ良過ぎ!!

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by dentaku_no_uta | 2009-01-21 00:49 | 映画

超低ヒットブログ、4ヶ月ぶりにご帰還。「待ってねぇよ」の大合唱。


先日、押井守監督最新作『スカイクロラ』を観てきた。

方々で貶されたり褒められたりしてる当作品。個人的には凄く良かった。というか、ここしばらくに観たアニメ映画の中では一番のお気に入りだったり。

「つまらなかった」という人のほとんどの言い分としては「わけわかんねぇよ!」っていうとこが大多数をしめてると思うんだよね。
えぇまぁでっっっかい「?」が常時出ているような状態でしたよ。

言いたいことがあるのはわかるんだけど、何が言いたいのか分からない笑。

テーマは「戦争」?それとも「子供」?


両方とも劇中で何度か強調されていたけど、よくわからない笑。


ただ原作に忠実な流麗な台詞回し、大迫力の戦闘シーン、象徴的・官能的な映像に圧倒されて、それだけで十分お腹いっぱい。


とりあえず分からなかったなりに考察を。

一、ミズキについて

 父親はジンロウですよね?“ティーチャー”という説もあったみたいだけど、自分はジンロウだと思う。
 娼婦のフーコが「スイトが昔、自分の客を奪って何時間も出てこなかった」ということを言っていたけど、ジンロウはフーコの客だったんだから、この時のスイトの相手がジンロウで、妊娠したと考えられる。
 だからこそ、ジンロウの生まれ変わりであるユーイチにミズキは懐いていたのではないだろうか。

 大人にならない母親を娘はどう思っているんだろう。
 劇中、ミズキの手をとるスイトの画がアップで出るシーンがあるが、あのカットにスイトの母性が出ているようで面白い。
 スイトにはミズキを大切にする母としての想いがあるにも関わらず、自分は永遠に若いままであり、いずれミズキは自分より大人になってしまう。それがスイトをより圧迫して追いつめていっているのだろう。

二、“ティーチャー”について
 ショーとしての戦争のバランスをとるために存在する絶対に倒せない敵。唯一の大人のパイロット。
 何故にスイトとユーイチは無謀な突撃を仕掛けたのか?これは“ティーチャー”を越えていくことに意味を見出していった結果であると考えられる。
 永遠に変化のない生活を送り続けるキルドレ。“絶対の存在”という無変化の象徴であり、大人である“ティーチャー”を撃破、乗り越えていくことで“変わらない”という運命をも打ち破ろうとしたのではなかろうか。スイトは自分、あるいはミズキのために。ユーイチはスイトのために。

三、キルドレについて
 他の基地のエースパイロットであるミツヤはキルドレのことを「空で死なない限り何度も生まれ変わるらしい」と説明していた。しかし撃墜された湯田川は即転生して帰ってきてくる。ここまででは撃墜された後、海に沈没して死んだから、空では死んでいないという解釈もできるが、さらにエンドロール後、明らかに戦闘機内で撃たれて死んだはずのユーイチが転生したことを意味していると考えられるシーンが示される。
 これは何を意味しているのか?おそらくミツヤが信じていた情報に誤りがあり、キルドレは何があっても人生を終わりにすることが出来ないということか。

 もしそうならば、あたかも鳴り止まないスイトの部屋のオルゴールのように、キルドレはひたすら変わらない人生を歩み続けなければならないということになる。
 救いのない解釈であるが、ジンロウ=ユーイチとの出会いから運命を打ち破ろうとするスイトの、ラストの顔が希望を示しているという風に自分は考えたい。




まぁこんなとこでしょうか。書きながら頭を整理してみました。
自分が印象に残ったシーンはスイトが口紅をつけてユーイチの前に現れるところと、ネクタイを取るスイトの姿でしょうか。何かエロかったです笑。
他、部屋に入る陽、ランプの明かり、娼館の部屋の明かりとかそういった光源が印象的でした。


押井監督の作品なんで正直かなり難解。ただ見ていても何も分からないし、ある程度物語のアウトラインを理解するにも原作を読むのは必須だと思います。
映像化しにくい原作を、ラストを除いて忠実に映像化した監督の能力はホントに神懸ってますね。


そのままの流れで上映されていた『攻殻機動隊』の再編集版を鑑賞。一日二度目の押井作品に脳の容量を遥に超過。、思いっきり気持ち悪くなりましたとさ。…楽しかったんだけどさ。

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by dentaku_no_uta | 2008-08-27 19:16 | 映画

『卒業』(67・米)

監督 マイク・ニコルス
出演 ダスティン・ホフマン(ベンジャミン) アン・バンクロフト(ミセス・ロビンソン) キャサリン・ロス(エレーン) 


色んなところでパロディされてる有名な映画。自分的には昔、めちゃイケのスペシャルで武田真治と杉田かおるがやってたヤツが爆笑だった。


まぁ、とりあえずこれは美談じゃないよね…?
まず主人公であるところのベン君どうしようもないねぇ。大学時代に張り切った結果燃え尽きちゃうのは分からなくもないけど、かといって自分の好きな娘の母親と不倫の関係になっちゃ駄目でしょう。
周りのリアクションは当然だって。特に相手の父親がブチ切れるのは自明の理でしょう。娘と結婚させてくれるわけないし、
「奥さんと僕のやったことに意味はありません。握手みたいなものなんです」
なんて火に油を注ぐようなことを真剣に言っていちゃぁね。

…明らかにストーカーだし。

しかも感動のクライマックスであるところの結婚式の場面も、エレーンの婚約者がいたたまれなくてしょうがない。
せめて相手が、甘言を駆使してエレーンをたぶらかしてる最低野郎だったり、望まぬ結婚を強いられてるならまだ救いもあるけど、真面目な好青年な上にエリートで、しかも真剣に結婚を考えていたわけで。彼に一体何の非があるというのだろう。


まぁ監督は意図的にそう作ってるんだろうけど。
印象的なのは最後の最後だね。協会の十字架を振り回して、エレーンを強奪。二人で走ってバスに乗る!
で、二人で並んで座っているシーンがラストなんだけど、何か終止ヘラヘラしてるベンの横に座るエレーンの顔からフッと笑顔が消えるんだよね!
いやぁ上手いね!
「これで良かったのかな…?」
って感じが凄い出てる。

このシーンは「OK」出した後までカメラを回し続けるように監督が指示を出した結果出来たらしいんだけど、あのエレーンの顔があったからこそ『卒業』は名作なんだと思うんだよね。

これから観る人は是非注目してくださいな。

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by dentaku_no_uta | 2008-04-17 22:27 | 映画

『12モンキーズ』

人類の99%が謎のウィルスで死滅した2035年の世界から原因を探るために1996年へと送られた囚人がキーワード“12モンキーズ”を追いかけていく話。

痴豚様こと伊集院光氏が大好きだという映画監督テリー・ギリアム(ちなみに私が敬愛するマンガ家・冬目景氏も好きな映画監督の中に上げている。)の1995年の作品。

これは…面白い!完璧だぁ。

ブラッド・ピットの怪演がインパクト強し。

物語の前半からだと未来に人類のほとんどが死滅して云々のところが妄想なんじゃないかと思わせる展開。
1996年に送られるはずが1990年に間違って送られたブルース・ウィリス演じるジェームズは逮捕された挙句、精神病に監禁されてしまう。
この逮捕されるところがすっぽり抜けて精神病にいるところに場面が跳んでいることと、精神病院の面談の様子が未来の刑務所での面談とリンクしていること、そして未来の世界が妙に現実感を欠いていることから、現実がどっちなのか観ていても判断が出来ない。

後半にはいるところのワンカットでジェームズの証言がホントな事が分かるんだけど(ここがまたうまい!)、ここから逆にジェームズが自分の証言を疑い始めてしまう。
あまりに絶望的な未来から逃れるために、“辛い現実から逃れるために未来の世界を救うという妄想を描いている”という妄想の世界を造り上げていこうとするジェームズ。
真相に気付いてしまった精神科の女医キャスリンは、逆に妄想に取り付かれているかのような扱いを受けてしまう。
真相は一つであるにも関わらず、常識が邪魔をしてなかなかそこにたどり着けなくて、観ていてどうなるのかがまったく予想できないんだよ。
物語の醍醐味はまさにこれだ!ってくらい面白い。

物理学者ホーキングは「未来から訪問者が我々の世界に押しかけてきていないことが、タイムマシン理論が有り得ないという証拠である」と語っているけど、必ずしもそうでもないような気がしてきたよ。
一体誰がそれを信じるというのだ、ということなんだよね。

仮に自分が突然過去に飛ばされたとして、誰かが自分の話を信じてくれるとは思えない。未来の世界のことを細かく喋ることは出来ても、自分はインターネットどころかテレビも電話もどんな理屈で動いているのか知らないんだから、普通の感性の人は妄想としてあつかうだろうよ。


して、物語は後半。次から次へと伏線を解消していく怒涛の展開。見事などんでん返し!そして予告されていたエンディングへ!!
うぉぉぉ!と叫びたくなるくらい作品にのめりこんでいた。

パラドックスは生じない、何故なら彼は起こることを知らなかったのだからー。

絶望的なエンディングではあるけどね。最高に楽しかったよ。

映画でも小説でもマンガでもアニメでも、まだみたことのない素晴らしきものが死ぬほど残っているんだなぁと最近つくづく思うよ。
やっぱり“物語”は素敵だ☆(笑)

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by dentaku_no_uta | 2008-04-08 00:02 | 映画

『アニー・ホール』

NYを舞台に描く、コメディアンと美女の出会いと別れ。ウディ・アレン監督が主演。1978年のアカデミー賞作品賞受賞。

初めて観るウディ・アレン監督作品。

もの凄いシニカル。
ウディ・アレン演じるアルビー・シンガーの独白で始まるこの映画。
ー「僕を会員にするようなクラブには入りたくありません」これは僕の恋愛観にも通じます。

とにかく饒舌にベラベラとアルビー・シンガーがよく喋るんだなぁ。何か西尾維新の小説のキャラクターみたいな感じ。

まぁここが字幕で観る難しいところなんだけど、喋りが早すぎて字幕を追いかけるのにいっぱいいっぱいになっちゃうんだよね。俳優の演技や背景の小物にあまり目がいかない。

さらに言えば字幕は当然一人のセリフしか訳せないから一度に同時に喋ると主なセリフ以外何言ってるのか分からないし。言葉遊びの邦訳も限界があるしね。


でもねぇ、面白いんだよ。ディズニーアニメのキャラクターになったり、回想シーンにそのまま現在の姿のまま現われて普通に会話したりと趣向凝らしまくり。

物語は時間軸がグッチャグッチャになってるから、出会いのシーンの前に付き合ってる最中のエピソードが挿入されるから観てるといまいち分からなくなってくる。
でも最後まで見終わるとスッと解決。

要は全部思い出話なんだよね。
ラストに映画のダイジェストのような短い回想が入る。そこがいいんだよ。楽しかったことも、イラついてケンカしたことも別れたあとでは全てが懐かしい記憶へと変わっていく。

新しい男と、自分が何度も観せた映画を観にってるのを見つけて「勝った」と思う。負け惜しみのようなアルビーの最後の独白がなんか泣けてくる。


ウディ・アレン監督はアカデミー賞は21回ノミネートされながらほぼ確実に欠席。作品賞受賞した『アニー・ホール』の際も欠席しているそうな。

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by dentaku_no_uta | 2008-03-30 01:51 | 映画

『イージー・ライダー』

1969年のアメリカ映画。デニス・ホッパー監督作品。アカデミー賞助演男優賞、脚本賞を受賞したアメリカン・ニューシネマの代表作。

麻薬の密輸で大金を得た2人組の男が謝肉祭を目指してニューオリンズにバイクで自由に旅をしていくが、保守的なアメリカ人に撃たれてしまうっていう話。

『俺たちに明日はない』には拒否感が出たけど、こっちは面白かった!

いわゆる映画の文法的なものからかなり外れた編集してるよね。
なんだ、こりゃ?って感じだったよ。
場面の切り替えのところとかつなぎの場面をタン・タン・タン・タン・ターンのリズムで交互に出して変えたりとか初めてみるやり方だったし。

特に謝肉祭で娼婦と一緒にLSDでラリってる映像は凄かった。ぐにゃ~ってなってて。エヴァのアスカのトラウマのシーンみたいになってた!(分かりにくいですか?)
何か監督自身が解説入れてたけど「キリストが」とか「炎が」とか、申し訳ないがオレには理解できなかった。
ただただインパクトが強い。うん、普通に観るならあんまり理屈は考えなくて良いと思う。

物語性はかなり希薄な仕様。
ちょっとしたエピソードを入れて、旅の映像入れてっていう構成になってるから、とにかくバイクに乗ってるだけの時間が長い!
ロックにのって走るバイクがカッコイイんだよね。
生まれてこの方バイクに乗りたいなんて思ったこともなかったけど、初めてカッコイイなぁと思ったよ。


結局ビリーとキャプテン・アメリカが何者でどういう人生を歩んできたのかも何もわからないまま物語は終わっちゃう。
彼らは“ビリー”や“キャプテン・アメリカ”である前に“自由”なんだと思うんだよね。
これまた分かりにくくさせるだけかもしれないけど、さそうあきらのマンガ『神童』でうたが“音楽”を具現化したキャラだったように。


ビリーを演じたデニス・ホッパーが描きたかったのは物語よりも自由だったんだと思う。

保守派によって自由が文字通り打ち砕かれるラストを迎えるこの映画がヒットしたってことは、当時のアメリカを象徴していたんだろうね。
生まれる20年くらい昔の出来事で想像できないけどベトナム戦争の影響は大きかったんだなぁ。

今売れてるアメリカ映画を観ると、アメリカもまた変わったんだねぇ。


ちなみに劇中出てくるマリファナはホンモノを使用していたという衝撃の事実。犯罪…なんだよね?

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by dentaku_no_uta | 2008-03-17 23:34 | 映画

『悪夢探偵』

2006年製作。塚本晋也監督10作品目の監督作のサイコスリラー。

人の夢に入る特殊能力をもつ「悪夢探偵」影沼が現場に赴任したばかりのエリートの女刑事とともに猟奇的な“自殺”の謎に挑む。

と、こう書くと胸踊るヒーローものっぽくなるけど全然違う。
出てくるキャラ出てくるキャラがここまでネガティブシンキンガーでよくエンターテイメント作が成立するなぁ。

オープニングでいきなり悪夢の解決のために夢の中に入っていた人死んじゃうし。
人の心の闇を見て一言
「嫌だ嫌だ」

その後、女刑事・慶子が捜査協力に会いに行った時には自殺未遂起こしてるし。

っていうか、主役だけじゃなくて登場人物ほぼ全員が「死にたい」って思ってるかなり異常な作品。

でもエンターテイメント。


塚本晋也監督作品も始めてみるんだけど、かなりグロい。元々そういう作風の人らしいし、観る前にある程度は覚悟しといたほうが良いと思う。

自分としては普通に面白かったんだけど、色々レビュー見てみるとかなり酷評されてるね。
確かに慶子を演じるhitomiの演技っていうか舌足らずなセリフ回しとかエリートで頭がかたいキャラにしては短いスカートはどうかなと思ったけど。

でも誰もいない夢の世界の描写は良かったし、ネガティブなダーク・ヒーローを演じる松田龍平は存在感があった。


ヤフーの映画レポートの欄に「“悪夢探偵”という思いつきなど、何かのコミックが原作かと思ったら、塚本晋也監督のオリジナルストーリだという」って一文があったけど、これはなかなか的を得てるんじゃない。
うん。っぽいよ、確かに。


第2弾がどうなるのかは微妙だけど、個人的には良い映画だと思う。まぁホラーが苦手な自分でも最後まで観れたから、ホラー色も強いけど怖くて観れないほどじゃないよ。

あぁでもDVDで観ると異常にセリフが聞き取りにくかった!
普通にテレビ観るときは音量を16に設定しておけばいい我が家のテレビで30まで上げないと何言ってるのかよく分からないんだもの!なのに効果音は大きいし!


最後にどうでもいいこと思いついたんで書いときます。
『悪夢探偵』と『地獄少女』って口に出した感じが近くない?近くないですか?

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by dentaku_no_uta | 2008-03-05 23:24 | 映画

何だかんだ1週間もブログ放置してた…。


現在新宿で開催中の今敏展に行ってきました。

新宿駅東口から10分ほど歩いて目的地に着き、透明のドアを開けようとして驚いた!

「本人がいる!普通に喋ってる!」

びっくりしたなぁ。


まぁここで今敏の紹介を少しとくと、
今敏は、マンガ家としてデビューして現在ワールドワイドに活躍しているアニメ監督。
監督作に『パーフェクト・ブルー』『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』『パプリカ』、TVシリーズとしては『妄想代理人』がある。
現実と虚構の区別がつかない不思議な映像世界が売りといって良いと思う。


個人的に一番好きなアニメ監督なんだよね。

本人が普通に椅子に座ってってホントにびっくりしたよ。

こじんまりした個展に飾られた絵を友人とともにじっくり観て、DVD等のグッズ売場へ。

ホントは『パーフェクト・ブルー』のDVD欲しかったんだけど、金欠のため断念。書籍も開催から数日経ってたからだと思うけど、ほとんど無くて。何とか一部残っていたムックを確保してレジに行くと!
背後に今敏が!
「サインいります?」

もちろん!!ええ、もちろんいりますとも!!
本にしてもらおうかと思ったんだけど、ふと、この本小さい!と思って
「ルーズリーフにしてもらっていいですか?」と厚かましくお願いしてみました。
するとすぐさま快諾。今監督寛大!

しかも『パプリカ』のイラストと名前までいれてくれました。
いやぁ、宝物だよ!

その後も、平日で空いていたこともあり展示されてる絵の解説してくれたり、かなり色々喋る時間をいただいて、貴重な時間を過ごすことが出来た。しかも最後には一緒に写真もとっていただき…。
行ってよかった、マジで。

あぁ~、もう一度今敏監督作品観よ!




8日からはトークショーあります。詳細は今敏監督のホームページでご確認を。

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by dentaku_no_uta | 2008-03-04 00:13 | 映画

『オペラ座の怪人』

2004年のジョエル・シュマッカー監督版。

まぁ何にしても原作つきの映画って難しいよね。原作ファンからは「原作と違う!」って言われるし、原作読んでない人からは「イマイチ分からない」って言われるし。(『ハチミツとクローバー』がその象徴だと思う)

ただ、この映画に関しては宣伝でも「大ヒットのブロードウェイ・ミュージカルの映画化!」ってされてた通りガストン・ルルーの原作と言うよりアンドルー・ロイド・ウェバーのミュージカルの映画化の方が近いみたいだから、話はわかりやすくまとまってる。

当然ファントムをどうやって描くかが『オペラ座の怪人』を題材にする上で一番重要なところだろうね。
自分の感覚だと、結構原作の雰囲気には近いと思う。
まぁオレは一読しただけで原作ファンじゃないから、特別語れるわけじゃないんだけど。
オレの解釈としては、ファントムは嫉妬深いストーカー気質の人間って感じなんで、映画にそんなに違和感はなかったな。
もっと見た目醜くても良かったと思うけどさ。髑髏のような、とか腐臭がする、とか書かれてた原作に近づけた方がショッキングなのに~。

まぁ違うなぁと思ったのはラウル!ボンボンで若干ダメ人間だった彼は完璧ヒーローになってた。っていうか、そうじゃないと盛り上がりに欠け過ぎるか…。

他にも設定に大小色々違いがあったけど、最大なのは<ペルシャ人>の不存在だろう。
原作の終盤は<ペルシャ人>の手記という形で進行するから、かなりビックなキャラだったけど、ラウルが終止主役の位置にいるためバッサリ切られてる。
物語もエピソード的には同じようなもので構成されているけど、順番の変更が見られた。

有名なシャンデリア落下を終盤に持ってくるのは良かったんじゃないかな☆。あそこが一番撮影大変だったろうし、実際迫力あった。中盤で入れちゃうと尻すぼみが確実だから、上手い構成だったと思う。


ラスト、クリスティーヌによってファントムが救いを得るところはやっぱりセンチメンタルな気分になったなぁ。
誰にも愛されず生きてきたファントムはクリスティーヌのキスで人としての存在を肯定してもらえたような感覚を味わったのだろう。
悲しすぎる存在のファントムが死なないでくれていたのは嬉しいよ、オレは。そういったアレンジはあり!


劇中、映像がとにかく華やか!仮面舞踏会やシャンデリア落下、オペラ座の様子までまさに豪華絢爛!!ああいう迫力あるシーンってどうやって撮るんだろう。不思議だ。
ただね~。迫力ある映画を家で見るたびに思うんだけど、できれば映画館で観たかった。
華やか過ぎて、どこか作りものっぽさをDVDで観ると感じちゃうんだよ~。


まぁ総じて悪くない映画だから普通に興味があれば観てください。

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by dentaku_no_uta | 2008-02-25 03:07 | 映画